同志社大学医学部

医学部

関西の有名総合大学、同志社大学も医学部設置に対し強い意向を持っていた時期がありました。早稲田の動きに合わせて同志社も動き出す可能性はあるのでしょうか!?

同志社大学ホームページより

2006年10月更新 私は同志社大学について、すごく不可解に思っていることがあります。
新島先生は、大学を作るんだと130年前に大学設立の趣旨を全国に宣言され、同志社という大学を作られました。ところが今の同志社の経営者は130年もたっているのに新島先生の悲願だった医学部を設立するという宣言さえ、まだ出さずに、医学系の学部を作るなどと魂のない腑抜けのようなことを言われるのにほとほとあきれてしまっています。同志社の首脳陣は、新島先生のような篤い、燃えるような魂がないのでしょうか。私には同志社は医学部を作るのに130年遅れているとしか思えません。
同志社の首脳陣の皆さん、医学系学部、スポーツ系学部を作るなどというあいまいなことを言わず、困難なことにも命をかけて立ち向かわれた新島先生の熱き魂を受け継ぎ、「同志社は医学部を作る」と「しかもできるだけ早く医学部を作る」と新島先生にならって医学部設立の趣旨を全国に発表してください。そして同志社人や同志社医学部設立に賛同する方々から寄付を募れば、130年遅れていようとも医学部は設立できると思います。医学部を設立すると宣言されれば新島先生がどんなに喜ばれることでしょう。
『軟骨かんたるなかれ』学長先生の熱き魂に期待しております。ぜひ医学部を作ると宣言して、130年のブランクを取り返してください。

学長からの回答

医師、歯科医師、獣医師および船舶職員の養成に係る大学等の設置を、文部科学省は認めておりません。
このような状況の中、このたび、2006年7月27日開催の大学評議会において、生命医科学部及びスポーツ健康科学部の京田辺校地での設置が決定されました。
本学では、この間、大学将来構想委員会を設置し、中学校跡地活用と京田辺校地の活性化を視野に入れた将来構想案を全学的に検討していました。2005年3月17日に出された中間報告では、京田辺校地を、相互に連携した「生命-身体、科学技術、情報」に関する最先端研究の拠点、およびこれらの学問諸分野についての実験・実習・フィールドワークに比重を置いた実践的教育の拠点として位置付け、より競争力のある先端的理系研究・教育の拠点へと拡充するため、工学部・文化情報学部に加え、新たな理系の教育研究組織の設置の必要性を認めています。
創立者新島は、「人間を救うには霊肉両面よりすることが必要である」との考えに基づき医学部の設置を望んでいました。しかし、一旦は、京都看護婦学校と同志社病院が創設されたものの、財政上の理由から廃止・売却され、以後新島の構想は長きにわたり中断されたままでありました。
2004年、工学部に人間環境科学、運動機能・生理学などの教育課程を持つ環境システム学科を設置しました。このような医学や医療に関する新学科の設置により、漸く新島の夢の実現に向けての一歩が踏み出されたといえます。
他方、社会全体に目を向けると、世界有数の高齢社会を迎えている日本において、健康寿命を延長して個々人の生活の質を向上させるとともに、医療・介護などの社会的負担を軽減することが早急に求められています。これを達成するには急速に発展する生命科学の成果を取り入れると同時に、より広い視野から医学をとらえ、工学やその他の関連領域の学問を融合していくことが必要であります。また、これに寄与できる知識・技術・視野を合わせもつ人材を養成することが急務であります。
新島の当初の想い及び社会状況に鑑み、本学では2003年度の京都府立医科大学との学術交流に関する包括協定の締結を皮切りに、寄付研究プロジェクトである「再生医療研究センター」「アンチエイジングリサーチセンター」や文部科学省学術フロンティア推進事業に選定された「医工学研究センター」の立ち上げなど、生命科学・医学分野への関わりを深めてきました。また、生命科学・医学分野に関する研究環境のさらなる充実を図るために、2005年度には医療法人社団医聖会と包括協定を締結し、その病院に隣接した学研都市キャンパスに「快風館」を開設しました。
今後、現在設置されている生命、医療系の研究センター群や医療機関との連携だけでなく、生命医科学部とスポーツ健康科学部との密接な協力・連携を図ることにより、大きなシナジー効果が期待されます。

【医学部】同志社大の医学部設置検討に「断固反対」/京都府医・森会長

 京都府医師会の森洋一会長は12月11日、京都府庁内で記者会見し、「医学部新設には断固反対していく」との声明を発表した。声明は「京都府内においても医学部新設を検討している大学があるとの報道があった」とし、大学名を挙げてはいないものの、11月30日に「医科大学(医学部)設置基本計画検討チーム」を学内に設置することを発表した同志社大(京都市、八田英二理事長)の動きを厳しく批判するものとなっている。</p

 森会長は声明で、医学部新設反対の背景について▽2008年以降、医師不足解消のため医学部定員枠を増大し、すでに1400人程度の定員増が図られ、これは医学部10数校の新設に相当する▽人口対比医師数トップの京都府でも、医師偏在の解消に地域医療支援センター、京都府医、既存大学協働で取り組んでいる▽日本医師会推計では現状の定員増で25年には先進諸国と同程度の医師数が確保され、人口減少が進展すれば医師過剰状態となる▽医学部の新設は多数の教員確保が課題となり、医師を含めた医療系の人材不足の一因になる―などと説明。京都府の病院団体など他の医療関係団体と共に「将来展望のない医学部新設など地域医療を崩壊に導きかねない対応には断固反対していく」との方針を明確に示した。

 同志社大は12年1月から学内にプロジェクトチームを設置して基本計画作りを進めてきた。11月にはより本格的な検討を行うことを目的とする検討チームの設置を公表。八田理事長は11月30日に開いた会見で、検討理由について「同志社は医学を含んだ総合大学にするというのが建学以来からの悲願」とする趣旨の説明をしていたが、森会長は声明で「明治のころの建学の思いを現代の医療状況、医師、看護師の需給の将来推計をも顧みず果たそうとすることは、良識の府である大学の見識にも関わる大きな課題だ」と批判した。

 ただ、同志社大は医学部あるいは医科大の新設について、東日本大震災の影響を受けた東日本の自治体と連携して進めていく方向も示しており、京都府を含む関西地区での新設の可能性は低いとみられている。この点について森会長は、「個別の問題にだけ反対しているのではない。全国的な動きがある中で考えを述べた。(医師数の問題は)地域医療全体でニーズに合わせて考えていかないといけない」と述べ、全国規模でも医学部新設を必要とする理由の根拠は見当たらないとの見解を示している。同志社大による医学部・医科大新設構想については、北海道函館市が誘致に積極姿勢を示していると伝えられるなど、東日本から複数のオファーがあるとみられている。

2014年、同志社大学が医学部新設を断念

同志社大などを運営する学校法人「同志社」(京都市上京区)は21日、医科大や医学部の開設を、文部科学省に申請することを断念すると発表した。

同志社は2012年11月、開設を検討するチームを設置。しかし文科省が昨年11月、東日本大震災の復興支援として、医師不足が深刻な東北地方で1カ所の医学部新設を認めたことを受け「現段階では申請する状況にない」と判断した。

同志社の水谷誠理事長は「医学教育の可能性については引き続き検討する」と話し、将来的に京都での医学部設置を検討することに含みを残した。

https://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2105E_R20C14A4CR8000/

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